タイヤにもいろいろある? 種類を知ろう!
日本人にとって、車はなくてはならないものとなりつつあります。そして、その自動車を構成するものとしてなくてはならないのがタイヤです。タイヤがしっかりしていなければ走ることはできませんし、止まることもできません。
日本では大まかに分けて二種類のタイヤが使われています。一つはバイアス構造タイヤといって、主にナイロンでできてるタイヤです。タイヤの胴体部分はカーカスと呼ばれているのですが、このカーカスが斜めにできているからバイアスという名前がついています。
かつてのタイヤはほとんどバイアスタイヤでした。しかし、高速走行に向かないタイヤでしたので、後述するラジアル構造タイヤにシェアを奪われることとなります。現在では低速で走るバスなどによく使われています。
そしてもう一つはラジアル構造タイヤといって、ポリエステルやスチールでできているタイヤです。こちらのカーカスは放射線状にできています。日本で今一番使われているタイヤはこのラジアル構造タイヤです。
夏タイヤの種類は豊富!
我々はタイヤをシーズンに合わせて交換しますが、雪が降らない時期に装着するタイヤは夏タイヤと呼んでいます。とはいえ、一口に夏タイヤといっても様々なタイプのものが販売されています。
最近よく作られているのはエコタイヤと呼ばれるタイプのタイヤです。このタイヤの特徴はその名の通りエコロジックなところにあり、燃費を抑えることで知られています。通常のタイヤは走行する際に地面との抵抗を作りながら回転していますが、この抵抗が大きいということはそれだけ車のエネルギーを使うことを意味しています。
一方、このエコタイヤについては転がり抵抗を少なくしているためその分エネルギーの消費が少なく、燃費を抑えることができるのです。一時期は抵抗を少なくしているせいでブレーキが利きづらくなるのでは、という懸念もありましたが、最近では改良が進み従来の車とも遜色ないグリップ力をもつタイヤが増えてきました。ガソリン代も節約できるので家計にやさしいタイヤといえるでしょう。では、このエコタイヤができる前はどんなタイヤが使われていたのでしょうか?
一つはコンフォートタイヤです。コンフォートは英語で快適という言葉を意味するのですが、その名の通りドライバーにとって運転しやすいタイヤです。タイヤの構造を複雑に作っているため、地面から伝わってくる振動がしっかりと吸収されるので運転していても揺さぶられることはありません。
もう一つはスポーツタイヤです。このタイヤの特徴はなんといってもグリップに優れているところが挙げられるでしょう。速度のある車はブレーキをかけてもなかなか止まりづらいのですが、このタイヤなら制動距離を他の車よりも縮めることができます。
冬タイヤはなんといってもスタッドレス
続いて冬季によく使われているタイヤを紹介しましょう。
現在日本で使われている冬タイヤのほとんどはスタッドレスタイヤです。スタッドは画鋲を意味する言葉です。かつては画鋲のようなトゲがついた冬タイヤが主流でした。トゲを雪に食いつかせて車を安全に走行させられるので人気を集めたのですが、一方でアスファルトを走ると思わぬ副作用が出てきます。
トゲによってアスファルトから粉塵が巻き散ってしまい、空気を汚染してしまったのです。これは社会問題となり、タイヤメーカーは早期の対応を迫られました。その結果生まれたのが、スタッドをなくしたタイヤなのです。もちろん、スタッドレスになったからと言って雪道での性能が落ちたわけではありません。
では、スタッドレスタイヤはなぜ雪道でも安全に走行できることができるのでしょうか? そもそもタイヤが滑るのは雪が原因ではありません。タイヤと雪の摩擦熱によって水が生じてしまい、その上をタイヤが走ってしまうため滑ってしまうのです。
水滴のついたコップなどを持つと滑りやすいですが、あれをイメージすればわかりやすいのではないでしょうか。これを防ぐためには、摩擦熱によって生じた水を溝へと入れ込まなければいけません。スタッドレスタイヤはこの溝が普通のタイヤと比べて深いからこそ、雪道でも止まることができるのです。
スタッドレスタイヤはレンタルも可能!
このように日本ではたくさんのタイヤが生産されています。雪国の方にとってスタッドレスタイヤは定番ともいえるものでしょうが、それ以外の地域の方は使ったことがないという方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、最近は気候変動によってあまり雪が降らないはずの地域に雪が降るようにもなってきています。もしもの時のために備えてスタッドレスタイヤを付けておきたいところですが、決して安いものではありません。そこで、カーショップによってはこのスタッドレスタイヤをレンタルしてくれているところもあるのです。ノーマルタイヤで雪道を走ると大変危険ですから、一つの選択肢として覚えておいてもいいでしょう。
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